まずは、履歴書で判断されます。若者のように、今後何十年にわたる未来と、無限の可能性があるわけではありません。
既に積んできた、長年にわたる実績と即戦力、若者には真似のできない人間力で、勝負します。この点を、上手に履歴書に反映させましょう。
また、細かいことですが履歴書を書く上での注意点もあります。細かくても大事なポイントですので、覚えておきましょう。
中高年を採用する時の3つのポイント
*** 目次だよ ***
- 1 中高年を採用する時の3つのポイント
- 2 私たち中高年の強み
- 3 ココに注意!<履歴書=自己紹介シート>
- 3.1 「JIS規格7」「JIS規格類似様式」A4サイズを使う
- 3.2 写真:スタジオで撮影する
- 3.3 日付:日付は、郵送でしたら投函日、面接時の持参でしたら持参日
- 3.4 氏名:戸籍と同じ漢字で記入
- 3.5 年号:和暦か西暦か迷った場合は、和暦で書く
- 3.6 現住所等:都道府県から、全て略さずに書く
- 3.7 連絡先:現住所と違えば書きますが、同じならe-mailアドレスを書く
- 3.8 学歴:各種学校、訓練実績も記載可能
- 3.9 職歴:会社の名称は正式に。事業内容や担当業務も記載できる
- 3.10 免許・資格:応募する職種に関連の深いものから書く。または、難易度の高いものから書く
- 3.11 通勤時間:少し短めに書く
- 3.12 志望動機:主に3つを重点に、成功採用の3ポイントを念頭に書く
- 3.13 本人希望記入欄:志望動機に書ききれなかった事、特筆できる事を書く
- 3.14 その他:気を付ける事
- 4 まとめです
- 実績・ビジネススキル
- 熱意・意欲
- 人柄・人間力
でも、どれか一つでも、群を抜いているのであれば、若者を抜いて中高年が採用されることもあります。「実績はないけど、大変人柄がよい。皆をまとめてくれそうだ」と思わせればいいのです。
この3つのポイントを押さえながら、履歴書を書いて下さい。
それには、まず、基本的な【履歴書】の書き方をマスターしましょう。学生時代に就活で書いたことはあっても、既に忘れていると思います。また、時代に沿った、年齢に合った書き方があります。もう一度、初心に帰って、丁寧に見つめなおしましょう。
今までの自分のスキル、実績、経験、性格、適性、能力、価値観、全てのモノを動員して、採用を勝ち取りに行きましょう。
私たち中高年の強み
中高年と若者は、もちろん、セールスポイントが違います。全く同じ土俵の上では、はっきり言って負けます。中高年の強みを打ち出しましょう。
私たち中高年の強み
- 数十年にわたる実績がある事
- 多種のスキルがある事
- 働く意欲があり、即戦力になれる事
- 人生経験を踏まえた人間力がある事
これは、一朝一夕にできるものではありません。長い積み重ねがあって、始めてできるものですよね。若い子たちには真似できません。
若者の弱み
- 実績も、スキルも、人生経験も無い事
- 現代の学生は、会社で働く事より個人の生活や趣味を優先する事
- 入社しても、少々の困難ですぐに辞めてしまう事
今の若者は、「ゆとり世代」で教育を受けています。型にはまった事やマニュアル通りにする事は得意だと思いますが、我慢する事や、周りに合わせて察する事や、自分に厳しい事などは苦手な人が多いように思います。
これを、頭において書き進めましょう。
ココに注意!<履歴書=自己紹介シート>
履歴書を書いた事がない方も多いのではないでしょうか。書き方、基本をきっちり抑えて、型通り書くところは、丁寧にわかりやすい字で書くことは大変重要です。基本ができていなければ、その後はありません。
再度、基本を押さえましょう。
「JIS規格7」「JIS規格類似様式」A4サイズを使う
コンビニや100均で販売されているものは、学生アルバイトやパートならば構いませんが、正社員を希望している方は、文具店で「JIS規格」の物を購入しましょう。JIS規格でないものは、記入する項目が少ない場合があります。
少々お高いですが、これからの仕事為の必要経費です。
写真:スタジオで撮影する
自動の写真撮影機で撮影する写真は、最近では、肌をきれいに見せるものとか、肌色を白くするもの、目を大きく見せるもの、とかあります。ですが、問題はビジュアル的なものではありません。
穏やかな表情で、良い人柄を感じさせる写真を撮ろうと思うと、やはり、スタジオで就活用として取って頂いたほうが、断然良いです。
これも必要経費です。当然、3か月以内の撮影で、写真の裏には氏名を記入する事は、言うまでもありませんね。写真は大変重要なポイントです。
日付:日付は、郵送でしたら投函日、面接時の持参でしたら持参日
日付に記入日を書かれる方がいらっしゃいますが、それは違います。<郵送=投函日> <面接時持参=持参日>です。
氏名:戸籍と同じ漢字で記入
省略した漢字では無く、戸籍通りに書きます。また、振り仮名は、「フリガナ」と「カタカナ」で書いてあればカタカナで記入し、「ふりがな」と「ひらがな」で書いてあればひらがなで記入します。
年号:和暦か西暦か迷った場合は、和暦で書く
面接者が解りやすいように、特に面接者が高齢だと思われる場合は和暦で書きます。西暦よりも親しみやすく思われます。IT関係等はその限りではありません。
現住所等:都道府県から、全て略さずに書く
略さずに、正式な文字で書きます。例えば、「名古屋市」の方だと、つい「愛知県」を省いてしまいますが、必ず都道府県から書きます。また、できれば戸籍通りに、「2丁目」ではなく「二丁目」と正確に書きます。ここでもその人の、几帳面さ、正確性が計られます。
連絡先:現住所と違えば書きますが、同じならe-mailアドレスを書く
mailアドレスを持っていない方は、作りましょう。無料で作れます。仕事でもプライベートでも、メルアドは必要です。下記の、画像をクリックして、各項目に入力し作成してください。g-mailが作成できます。

学歴:各種学校、訓練実績も記載可能
中学卒業から書きます。高校以上は、入学卒年、学科も記載します。各種学校も記入します。求職中での、ハローワークでの訓練実績があるならば、記載してください。
職歴:会社の名称は正式に。事業内容や担当業務も記載できる
年代順に書きます。㈱など略称は使いません。「株式会社」と書きます。全てにおいて略称は使用しません。正社員だったなら、会社名の左隣に(正社員)と書いておきます。
また、退社理由がはっきりしているならば、理由を書きます。倒産の為、結婚の為、親の介護の為、会社倒産の為、等です。
会社都合での離職の場合、正直さは大切ですが、わざわざ不利なことを書く必要はありません。また、「一身上の都合」と書くと、必ず詳しく聞かれますので、返答を用意しておいた方が良いです。
免許・資格:応募する職種に関連の深いものから書く。または、難易度の高いものから書く
時系列で書く場合が多いかと思いますが、応募する職種に関連のあるものから順番に書く方が、面接者は解りやすいです。また、多数の資格を持っていらっしゃる方は、全て書きたい気持ちはあるでしょうが、必要のないものを書いても、見にくくなるだけですので、ここは絞りましょう。
また、資格のない方は、”パソコンを実務で使いこなせます”(ソフトも記載)、”簿記2級取得の為に勉強中”等、を書いてください。また、仕事以外の事、”剣道初段”、”弓道2段”、”けん玉初段” 等も書いて下さい。
通勤時間:少し短めに書く
自分にすごい負担がかかるほど短い時間を書いてはいけませんが、長すぎる通勤時間だと、通勤が大変で早期退社になるのではないか、仕事に支障がでそう、と思われてしまいます。歩いてこれる方しか採らない会社もあります。
無理のない範囲で短めに書きましょう。
転職・就職活動って孤独ですよね。眉間のしわが深くなりそうです。
志望動機:主に3つを重点に、成功採用の3ポイントを念頭に書く
履歴書は、型通りに各項目が多いです。この志望動機で、若者との差をつけましょう。
前述した採用成功への3つのポイントを押さえながら書きましょう。そして、もうひとつ、志望動機は「職務経歴書」内でも生きてきますので、両方の書類で食い違いがないようにしましょうね。
①この職種を希望する理由
「今までに経験がある」「このような実績がある」と、できればエピソードを簡単に加えて、具体的に書きます。
新卒でしたら、職種よりもこの会社を希望する理由の方に重点が置かれますが、中高年の場合は、会社より職種にこだわって書くことがポイントです。
②この会社を希望する理由
「社の事業内容にとても関心がある」「前職と同業種なので即戦力になれるし、それ以上にステップアップできる会社だ」等と、書きます。
会社に対して、「今後の希望とこれからの自分自身の向上心を、受け止めてもらえる会社だ」、と、実績を踏まえてそれ以上に貢献する事をアピールします。
③セールスポイント
自分の実績が会社にどう活かせるのか、セールスポイントを箇条書きで書く。経験がありすぎて、文章が長くなったり、自慢話っぽくなるのは厳禁です。簡潔にまとめながら、面接時に話が繋がるように書きましょう。
本人希望記入欄:志望動機に書ききれなかった事、特筆できる事を書く
給与、勤務地等は書かずに、面接時に口頭で質問する方が良いです。その他、今までの経験で特筆できることを書く。性格、趣味、特技 等、書けるものは書きます。
その他:気を付ける事
- 空白の項目を作ってはいけません。必ず埋めてください。求職に対する姿勢が問われます。
- 履歴書は、パソコンからのプリントでも構いませんが、自筆の方が、性格をアピールでき、良い印象を持っていただける場合もあります。自筆ならば、たとえ字が汚くても、読みやすいように丁寧に書いて下さい。当然ですが誤字脱字は論外です。
まとめです
- 実績がある・即戦力になれる。若者に無い人柄と人間力が勝負です。
- 写真は、スタジオで就活用として撮影する事。
- 住所、会社名等は正式名称で書く。略さない。
- 手書きの文字は、丁寧に書く。達筆過ぎない事。
- 志望動機や、希望記入欄は、会社より職種にこだわって書く方が良い。
中高年の就活は孤独になりがちです。でも、たくさんの仲間がいます。是非、グループセッションのあるセミナーに参加してみてください。話ができるだけで滅入っていた気分が解消されます。
チャンスは、準備された者の上に舞い降ります。あなたの手で、つかみ取ってください。